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2012年東工大入試数学 第6問その3

2012.11.26 00:09|大学入試問題
どもども。

前回の続きをやっていきますよ~~

問題はこちらぺんぎんmini
mon6.jpg


三角錐が円柱からはみ出しているので,
そのはみ出した部分の体積を出してくれという問題ですtree02(1).gif

      a1_20121124021601.jpg


今回は,平面x=tによる断面積をx軸方向に積分する方針で答えを求めてみます~

平面z=0で切った断面は,原点を重心とする1辺2√3の正三角形ABCから
円x^2+y^2=1を切り抜いた形です。

体積を求めたい立体はy軸に関して対称になっているので,
x≧0にある部分の体積を求めて2倍してみましょー
Bのx座標が√3なので,平面x=t (0≦t≦√3)による断面を考えます。

三角錐PABCをこの平面x=tで切ったときの断面は三角形で,
平面x=0で切ったときの断面の三角形に相似です。
上側の頂点は辺PB上にあることに注意です。x軸上ではありません。
そのy座標は直線 y=(-1/√3)x と x=t の交点から与えられます。
すなわち y=-t/√3 です~
それは下図(真上から見た様子を想定してみるといいっす)から分かります。

c1_20121125001050.jpg

c17_20121125003735.jpg

c3_20121125001050.jpg


ここで, t/√3 と √(1-t^2) の大小を比較しておきましょう。
この2つの値の大小関係によって断面図が変わってしまうからですningyou.gif

c7_20121125001127.jpg

これを踏まえて3パターンに分けて断面図を考察します~

最初は 0<t≦√3/2 の場合ですよ~nasu.gif
断面は2つの三角形になっています。

c4_20121125001051.jpg

ℓ,ℓ_1 は平面z=0による断面図から考えると分かりやすいです。
h_1,h_2 はx=0による三角錐の断面図の三角形との相似関係を使うと分かりやすいです。

c8_20121125001127.jpg
c9_20121125001128.jpg



次は √3/2≦t<1 の場合ですよ~kinoko04.gif
断面図が四角形と三角形の2つから構成されます~

c5_20121125001051.jpg

ℓ,ℓ_1,ℓ_2,h_2 は(ア)と同じですが,h_1 は値が異なります。

c10_20121125001128.jpg

三角錐の断面積から切り抜かれる円柱の断面積を引いてS(t)を求めてみます。

c11_20121125001129.jpg

c12_20121125001129.jpg


最後に 1≦t<2 の場合ですjitensya.gif
円柱による切り抜きが無くなるので,断面は1つの三角形です。
その面積は(イ)の中で求めていました。

c6_20121125001052.jpg

c13_20121125001152.jpg
c14_20121125001152.jpg



これで断面積が分かったので,体積を求める式が立てられますね


c15_20121125021240.jpg



積分計算については前回,前々回とガッツリやったので
今回はあっさりいきましょか~

c16_20121125001153.jpg


そんなわけで無事に答えが求められました~~girl12.gif







さて,立体の対称性に関して,改めて別の視点から見てみましょう~

0≦x≦√3/2,1/2≦y≦2 の範囲にある部分の6倍を考えてもOKです~

このとき平面x=tによる断面は1つの三角形になりますね

c18_20121125191901.jpg

c19.jpg
c20.jpg



断面の形状を調べるのに場合分けを必要としないこと,
断面が1つの三角形という簡単な図形であること


より,他の解法より手間が少ないので,今まで挙げた解法の中で
一番簡単な方法であるかと思われます





       
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タグ:東工大 大学入試 数学 2012 積分 空間図形 三角関数 断面積 無理関数

2012年東工大入試数学 第6問その2

2012.11.25 00:00|大学入試問題
どもども。

前回の続きをやっていきます~

問題はこちらもなたん算数mini
mon6.jpg



a1_20121124021601.jpg

三角錐の,円柱からはみ出てる部分の体積を出す問題ですよ~tawa02.gif

今回は平面y=tで切断したときの断面積をy軸方向に積分する方針で
この問題に挑んでみます~


3つの角っちょのパーツはどれも合同なので,
1個体積を求めちゃえばあとは3倍すればOKです。
そこで, 1/2≦y≦2 の範囲にある部分(下図で上の部分)に
あたるパーツの体積を計算してみます~

下図は平面z=0で切ったときの断面図です。
前回見たように,△ABCは原点を重心とする1辺2√3の正三角形で
円x^2+y^2=1は内接円になっています。


b1_20121124130544.jpg


平面y=tによる断面は 1/2≦t<1 のときと 1≦t≦2 の場合で
形状が異なります

b2_20121124130544.jpg

前者では円柱による切り抜きが入るので2つの合同な三角形に分離されています。

b3_20121124130545.jpg

後者では円柱による切り抜きが入らないので1つの三角形になっています。

ℓ,ℓ_1,ℓ_2,h_1,h_2 の長さを求めてみます~

h_1を求めるために平面x=0 による断面を活用できます。
△POAは直角二等辺三角形になっています。
ℓ,ℓ_1,ℓ_2 は平面z=0 による断面を活用できます。

これらの数値から断面積S(t)を求めることは容易ですねriisu.gif

b4_20121124130545.jpg
b5_20121124130546.jpg
b6_20121124130546.jpg

また,四面体PABCの平面y=tによる断面は実は正三角形になっています。
それを利用するアイデアもありますよ~rajio02.gif

b17.jpg


断面積が分かったので,これで体積計算の式を立てることが出来ます

b7_20121124130622.jpg

2つの積分を分けて計算してみましょう~
I_1をまずは三角関数に置換して求めてみます。

b8_20121124130622.jpg

I_3 は,例えば半角の公式を使ってみます。

b9_20121124130623.jpg

I_4は元の変数に戻したほうが計算しやすいです。

b10_20121124130623.jpg

I_2 はただの多項式の積分ですね。

b11.jpg


というわけで答えが求められましたpresent.gif


先ほどは三角関数に置換した
I_1 の計算を無理関数のままでやってみましょう~~

b12.jpg

I_6 はただの多項式の積分。
I_7 は円の一部分の面積です~

b13.jpg

I_8 は不定積分を求めることが割と容易に出来ますよ~

b14.jpg

三角関数に置換しても特に難しくありません~

b15.jpg

b16.jpg



ここまでは,3つのパーツのうち1つを計算して,それを3倍する方針でしたが
次は,全パーツを考えて t を -1≦t≦2 の範囲で積分する方針をとってみますkusyami02.gif


1/2≦t≦2 における断面積の考察はさっきやった通りです。

また,0≦t≦1/2 においては,1/2≦t≦1 の場合と同様にS(t)が与えられます。


b18.jpg


問題は, -1≦t≦0 における考察です。
0≦t≦2のときとの大きな違いは,四面体PABCの断面が三角形ではなくて
等脚台形である点です。
意外と見落としやすいところなので,うっかりしないように注意したい部分ですkinoko01.gif

b19.jpg


この台形の上底 L と,円柱によって切り抜かれる 2√(1-t^2) との
大小関係を調べてみます
等しくなるのは t=-1/2 のときで,それより大きいときは L のほうが小さく
それより小さいときは L のほうが小さいです。

b20.jpg


したがって,考えている立体の断面は,
-1≦t≦-1/2 のときは台形2つになり,
-1/2≦t≦0 のときは三角形2つになります。

b21.jpg

  b22.jpg

これで体積を立式できますね~katorisenko02.gif


b23.jpg

最初の積分は-1から+1までの積分なので,
偶関数と奇関数に分けると効率よいですhiyo_uru.gif

b24.jpg

  b25.jpg
b26.jpg

I_10 の計算にはさっきやったI_8が出てきます。
既に求めてるのでその計算は省きますね

b27.jpg

I_11 は I_2 と同じですね。

b28.jpg


そんなわけで答えが求められました
場合分けが多くてちょっと大変でしたねkaeru_en4.gif





次回はx軸方向での積分を考えてみます~ladybug.gif






    

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タグ:東工大 大学入試 数学 2012 積分 体積 空間図形 断面積 三角関数 無理関数

2012年東工大入試数学 第6問その1

2012.11.24 04:10|大学入試問題
どもども。

いよいよ東工大の問題もラストになりました!
第6問です!

問題はこちら箱ドットおにおんmini
mon6.jpg

問題文は短いですが,答えを求めるのは難しそうです!
空間図形の問題で,三角錐から円柱との共通部分を取り除いて
余った部分の体積を出しなさい~~というややこしそうなお題です

       a1_20121124021601.jpg

ちょうど円柱から3つの角っちょがはみ出ていて,この部分の体積を出せっちゅーわけです。

問題を解くに当たって,下準備として三角錐PABCって一体どんな四面体なのかを
調べておく必要があります。
AとP,BとCの座標がそれぞれ似ているので,
何らかの対称性か何かが隠されているの違いありません。
それに気付かないと答えを求めるのに苦労を強いられるはずです。

まず,△ABCは平面z=0上の正三角形であることを見つけましょうakaname.gif
そしてその重心は原点です。1辺の長さは2√3です。

もしかして三角錐PABCは正四面体なんじゃないかしら!?
と淡い期待を抱きながら調査を続けてみるものと,
PA=PB=PC=2√2≠2√3 より,
残念ながら正四面体ではないことが分かります。
でもまぁ,正四面体に近い形ではありますね。
この三角錐を平面z=tで切断したときの断面もまた
(0,0,t)を重心にもつ正三角形A’B’C’です。
ただし,高さが増すにつれて,その正三角形の1辺の長さは短くなっていきます。


次に円柱x^2+y^2≦1との位置関係について見てみます。
平面z=0で切った断面を見ると,
ちょうど底面の△ABCに円が内接していますねdog_angry.gif

a2_20121124021601.jpg

もうちょっと高い位置である平面z=tで切断したときの断面は
正三角形が小さくなるために,円からはみ出る部分が小さくなります

a3_20121124021602.jpg

どんどん正三角形が小さくなっていって,ちょうど円に内接するときのtが
体積を求めたい立体の高さの上限に当たります。

a7_20121124021630.jpg


さて,複雑な立体の体積を求めるには断面積を積分するのが常套手段ですねeto_mi.gif
今回の問題でもその方法を使って解くのが良いと思いますが,
悩むのは,x軸,y軸,z軸,どの方向に積分する手法を取ろうかという点です。
実際のところ,どの方向に積分する方法を選んでも計算は結構大変です。
とりあえず,z=tによる三角錐の断面が常に正三角形になるので,
z方向の積分を考える方針でいく人が多いのかな?という気がします。

というわけで,最初はその方法でやってみます~~
ちなみに,一応3方向とも解法を挙げてみたいとは思います~

どの方向に積分するのが一番簡単か分かりますか?
この問題のように,結構試験場ではその選択も勝敗の分かれ目になりますね。
実はx軸方向の積分が一番楽だという意外な展開が待ってます。





さて,z=t (0≦t≦z_0  z_0は高さの上限,ちなみにz_0=1) 
による断面積S(t)を求めてみます。

a4_20121124021602.jpg

上図において,∠DQH=θとおいてみます。
θは高さが増すにつれて大きくなっていきます。
そのとりうる値は 0≦θ≦π/3 ですeto_ne.gif

a5_20121124021603.jpg
  a6_20121124021630.jpg


面積を求めたい部分はちょうど3つの合同なパーツに分けられますね。
3つのうち1つの面積を求めてしまえば,あとはそれを3倍すればOKです~

ところで△A’B’C’の1辺の長さって幾つなんでしょうね。
まずはそれを求めておきましょう。
これは△PABに着目して,平行線と線分の比の関係から求めることが出来ます。

また,∠EQF=2π/3であることから∠DQEの大きさをθの式で表せます。
扇形QDEの面積を求めることが出来ます。

a8_20121124021631.jpg
a9_20121124021631.jpg


ここで,θとtの間の関係を求めておきましょう。
A’C’=ℓ が分かっていて,∠QA’H=π/6なので,QHが計算できます。
DQは円の半径だから長さは1です。
このことから,cosθとℓが結びつきそうですeto_inu.gif

a10_20121124021632.jpg

次は,四角形A’DQEの面積を求めます。
求め方は様々あるでしょうけれど,今は 1/2×A’Q×DE によって
求めてみることにします。
A’QはQHの2倍,DEはA’Dと長さが等しいです。

a11_20121124021632.jpg

a12_20121124021711.jpg

これを3倍すれば断面積S(t)になりますね


S(t)の求め方をもう1つだけ挙げておきます。
円の面積から,正三角形A’B’C’からはみ出てる部分の面積を引きます。
それを△A’B’C’の面積から引けばちょうどS(t)になりますね~eto_i.gif

a23.jpg




さぁ 断面積が分かればあとは積分です
z軸方向の積分,つまりtに関する積分をしなければならないのですが,
S(t)は今,tではなくてθの関数で表されています。
このためtに関する積分からθに関する積分へ置換します。
先程 dt=2sinθdθ を求めていましたね!
置換積分することを見落として本来 dt であるものをはじめから dθ にしてしまうと,
2sinθdθ の 2sinθ が出てこないため,答えを誤ります。
非常にうっかりしやすいので気を付けましょう!!

a13_20121124021711.jpg

積分を3つに分離しました。
それぞれの値を求めます。

まずはI_1です。これが一番厄介でしょう。
√3(cosθ)^2 sinθ の不定積分が -√3/3(cosθ)^3
になることは気付けるでしょうか?気付けたら労力少なく計算できます。

慣れてないと気付けないかもしれませんが,見抜くコツがありますeto_tatsu.gif

a16_20121124021713.jpg

f(cosθ)型の関数にsinθがくっついてれば置換積分でうまくいくんです。
これは三角関数がらみの積分では非常に重宝するテクニックですので是非覚えておきましょう~girl_jewel_r.gif

a14_20121124021712.jpg

I_1 の計算方法は他にも色々考えられます。
いくつか紹介しますが,一旦おいておいて,先に問題の答えを求めてしまいましょう~

a15_20121124021712.jpg

フゥ,何とか答えを求められました!hiyo_eye.gif
それでは,I_1 の計算方法に戻ります~~


 3倍角の公式を利用する

a17.jpg

この等式からsinとcosの3乗を消去して計算します~

a18.jpg

もう一方も同様ですよ~

a19.jpg



 合成と積和の公式を利用する

三角関数の合成と,積和の公式を駆使して計算してみます~

a20.jpg
a21.jpg



 半角の公式と積和の公式を利用する

お次は半角の公式を使ってみます~

a22.jpg







長くなってきたので,そろそろおしまいにしましょう~
S(t)をθの関数で表してしまいましたが,tの関数のままでやろうとすると
逆三角関数が出てくるため,高校の範囲は超えてしまいます。
θの関数で攻めると dt と dθ の変換のところでうっかりミスしがちなのが怖いですね。


次回はy軸に沿って積分するパターンの解法に挑戦ですkaeru_ang2.gif







      

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