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2013年日本数学オリンピック予選 第12問

2013.01.31 00:00|数学
どもども。

今回は今年の日本数学オリンピック予選の第12問をやります~

ようやく最後の1問ですね~

ミスとかあったら教えて下さいね~

問題はこちらから~箱ドットおにおん2mini
http://www.imojp.org/challenge/old/jmo23yq.html

ある条件式を満たす数列{a_n}に関して,
任意のx,y(x<y)について
(a_xa_{x+1}+a_{x+1}a_{x+2}+…+a_{y-1}a_y)/(a_xa_y)≦c
を満たすcの上限を出す問題です~

任意のx,yについて成り立たなければならないというのが難しそうですね~hiyob_uru.gif



まずは青式の左辺を F(x,y) とおきましょう~
ついでに付加条件に出てくる定数を r とおきます~

s1.jpg
s2.jpg

a_1,a_2,a_3の取り方次第でrは0<r<2のどんな値も取れそうですね。
でも,a_1,a_2,a_3,… は相異なる値だという仮定が付いているため
実際は制約を受けます。
このことはあとでまた触れます~

とりあえず y=x+1,x+2,x+3 あたりにして
どういう感じになるのか様子を探ってみましょうか~kaeru_en1.gif



s3.jpg

F(x,x+1),F(x,x+2),F(x,x+3) は
いずれもxには依存しない定数になっていますね~

この調子でF(x,x+4),F(x,x+5),… もxによらない定数になるんでしょうか??
そうだとするとF(x,x+n)はrの(n-1)次多項式になるんじゃないかという
気配もなんとなくしますね~

ただ,出てくる定数の値見ても,それ以外の規則性みたいなものは
イマイチ見えてこないですねー。


数列{a_n}ってそもそもどんな数列なものだろうという点に少し着目してみましょう~m_0025.gif

a_{i+1}/a_i+a_{i+1}/a_{i+2}=r が成り立つ数列ってどんなんだろう~

この式って,見方を変えれば3項間の漸化式です。
両辺をa_{i+1}で割ってみましょう~

(1/a_i)+(1/a_{i+2})=r(1/a_{i+1})

……おやおや??m_0100.gif

ちょっと b_n=1/a_n とおいてみますよー。

b_{n+2}-rb_{n+1}+b_n=0

こ… これは… 
一番よく見慣れた形の3項間漸化式の形になってますね~m_0245.gif


この手の漸化式を解く問題は色々経験しているかと思います。
どんな感じの解が出てくるかもある程度見当がつきますよね。
b_nが分かればその逆数のa_nが分かります。
だから数列{a_n}の形ってのはある程度絞られてきちゃいますよねーm_0244.gif



実際にb_nを求めてみますね~。
2次方程式 x^2-rx+1=0 の2解を使って変形するのが常套手段でした~

ただ,判別式について r^2-4<0 となっているので
この2次方程式は実数解を持たず,2解ともに虚数になっています。
何だか面倒ですねぇ~~onigiri_1.gif

±{√(4-r^2)} i というのがちょっと分かりづらいですので
見通しが良くなってほしいという願いを込めて
r=2cosθ とおいてみます。

すると,2解は綺麗な形に落ち着きますよ~patikapa.gif


s4.jpg
s5.jpg

では,ちょっとガリガリと計算してb_nを出してみます~zashiki.gif


s6.jpg
s7.jpg

オイラーの等式を使わずにやってる場合は
ド・モアブルの定理とか使って計算すれば同じものに到達しますよー。

さて,だいぶ分かりやすい形にはなったんですが,
もっと分かりやすい形に直してしまいましょう~kaeru0-01.gif


s8.jpg

三角関数の合成によってかなりシンプルな形にまとめ上がりました~

問題文にa_1,a_2,a_3,… は相異なる実数の列だと書いてあります。
θが2πの有理数倍であったら上の式から,数列{a_n}は周期数列になってしまいます。
よってθは2πの無理数倍でなければなりません。
頭の片隅においておきましょう~


これをF(x,y)の式に代入してみますよーaicon338.gif


s9.jpg

定数Cが消えてしまいました~aicon430.gif


次は上の式の中の,和の部分に着目してみたいと思います。
cos(nθ+α) と cos((n+1)θ+α) の積を分母に持つ分数です。
部分分数分解ぽいことが出来たら嬉しいですねー

すなわち,

1/{cos(nθ+α)cos((n+1)θ+α)}=A_{n+1}-A_n

みたいな感じになるA_nが無いかな~ということです。

なんとなく試しに,分子にsinを乗せて sin(nθ+α)/cos(nθ+α)
について階差をとってみます8257377.gif


s10.jpg


あ,なんか上手くいっちゃいました~8190547.gif



これでF(x,y)はさらに簡潔な形に直してしまうことができますよ~15927445.gif


s11_20130125202543.jpg


随分と単純な形になっちゃいましたね~

ここで,クロネッカーの定理を紹介します。

αが無理数であれば αn の小数部分は区間[0,1]において稠密である。

稠密などという難しい言葉が入ってますが,すごく大雑把に言うと
αn の小数部分は,nを適当に取れば
[0,1]内の任意の値に,たとえ等しくはならなくとも
いくらでも近い値をとることができるということだと思って良いです。


さて,θは2πの無理数倍でした。
このとき,θ/(2π)は無理数で,クロネッカーの定理より
自然数nを適当に取れば
{θ/(2π)}n の小数部分はいくらでも1/4に近くすることが出来ます。
これはつまり,nθはいくらでも π/2+2πk (k:整数)の形の値に近い値を
取れるということで, n=y-x の時を考えると
sin(y-x)θ はいくらでも1に近い値を取れるということになります。
したがって,F(x,y)≦1/sinθ
になります。

F(x,y)≦c を満たす最小のcをc_0とすると
c_0=1/sinθ です~~15927440.gif



s12.jpg


というわけで無事に答えを求めることが出来ました~~dog_love.gif


ちなみに, F(x,y)=sin(y-x)θ/sinθ であることを踏まえると
F(x,x+1),F(x,x+2),F(x,x+3),… 
がxに依存しない定数になったことも頷けますねーrabi_shy.gif


s13.jpg



ちなみに, r=2cosθ を代入した後で t=cosθ とおいて
t の多項式を作ると,第2種のチェビシェフ多項式になっています。




          
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タグ:2013 日本数学オリンピック 予選 数列 3項間漸化式 加法定理

2013年日本数学オリンピック予選 第11問

2013.01.30 00:00|数学
どもども。

いよいよ今年の日本数学オリンピック予選の問題も残すところあと2問です。
どちらもしんどいです~

何かミスなどあったら教えて下さいね~

問題はこちらから~箱ドットおにおんmini
http://www.imojp.org/challenge/old/jmo23yq.html

立方体がn^3個重なってるような状態の3次元空間内の格子を考えて
1つ1つの格子線分に向きをつけていくのだそうです。
格子内にある全ての格子正方形が合同になるような向き付の仕方の総数を求めてにゃんneko(1).gif
というハードなことを要求しています~


幸いにも,解答欄には答えの数値だけ書けばいいので
途中の検証をすっ飛ばして直感に頼って答えを出していくことが許されるのですが
きちんと議論しようとすればとっても大変ですよコレbuta.gif
まぁ部分点が入らないという事で言えば,
答えの数値だけ書くシステムは残酷でもありますが~

それでは地道な検証を重ねながら答えを求めていきたいと思います~



まず物凄い基本的なこととして,各辺が向きを持った格子正方形は
合同なものは同一視することにすると,一体何種類あるんでしょうかcar2_tank.gif

一番わかり易いのは格子正方形ABCDに対して
(A→B→C→D→A) のように渦を巻いているパターンですね~

あとはこの渦の和を乱してる辺がいくつあるかで分類できます。
1辺だけ和を乱しているものが1種類,
2辺が和を乱しているものが2種類あります。

r1_20130125015933.jpg

空間内の回転と平行移動で重なるものが合同の定義とされています。
平面上での回転だけではなくて空間上での回転も許されます。
つまり,表裏をひっくり返すと重なるようなもの(鏡像になってるようなもの)も
同じものとみなされてしまいます~cat_1.gif


r2_20130125015933.jpg



いきなり一般のnで考えるとなかなか難しいので,
まずはn=1の場合について考えてみたいと思います~
すなわち1つの立方体の向き付けですね~
n=1の場合だけでも結構難しいですよ~dog_angry.gif


まずは各面がタイプ①のものと合同になっている場合が何通りあるか考えてみます。

実は,全ての面が綺麗に渦を巻いているようにしようとすると
どうしても流れの向きが一意に定まらない辺が出てきてしまいます。
よって,各面がタイプ①という事象は起きません。

下の図では辺DHの向きは(D→H)とも(D←H)とも定まりません。

r3_20130125015934.jpg


続いて各面がタイプ②の場合を考えてみます~
こいつが一番厄介で複雑なんですよね~
逆にそれ以外の場合は簡単なので,頑張ってこのパターンを乗り切りましょう~dolphin.gif


まず,基本考察として,隣り合う面との関係性について調べてみます。

1直線上に連続する3格子点P,Q,Rがこの順に並んでいるとき
(P→Q→R)または(P←Q←R)の向き付けがされている時
PQR間は同向であると呼ぶことにしますよー。
(P→Q←R)または(P←Q→R)の向き付けがされている時
PQR間は異向であると呼ぶことにしますよー。



下の図のように2つの格子正方形が隣り合っていて,
(B→A)の向き付けだけがされていると仮定しましょう~
この2つの格子正方形が共にタイプ②のものになるように
他の辺の向き付けをしてみます~drink_juice.gif


r4_20130125015934.jpg

r5_20130125015935.jpg

正方形ABCDについて,和を乱している辺の選択が4通り,
正方形CDEFについて,和を乱している辺の選択が4通りですので
選択のペアは16通りあります。
どのペアに対してもうまく向き付けができるとすれば,
それは各ペアにつき1通りずつで,
計16パターン存在することになります。


同様に,(A→B)の向きが付いているものも16パターンあるとすれば
全部で32パターンが存在することになります。
ちなみに,実際32パターン全部起こり得ます~eto_i.gif


とりあえずは(B→A)の向きを仮定しているので,
まずはADE間とBCF間が共に同向になっているものを考えてみると
これは以下の4パターンがあります~

ADE間とBCF間の向き付けを与えてしまうと残り2辺の向きは決まってしまいますeto_tatsu.gif


r6_20130125015935.jpg

4パターンとも辺ABとEFは上向きになっていることを覚えておいてください~gp08.gif

次はADE間とBCF間が共に異向になっているものを考えます。
やはり4パターンあります。
またまた辺ABとEFは常に上向きになっていることを確認してください~gp11.gif


r7_20130125020005.jpg


一方,(A→B)の向きが付いているときは,ADE間とBCF間が共に同向または共に異向
であるものは上記の8パターンをいじくれば全部出てきます



r8_20130125020005.jpg

正確には名称を入れ替えた後に表裏をひっくり返さなきゃいけないですが
それはただの合同変換なので特にこだわる必要はないです~


次はADE間は同向,BCF間は異向の場合を考えてみましょう~
(B→A)の向きがついたものは4パターンあります~
どれも(E→F)の向きになっていることに注目です~hiyo_ang2.gif


r9_20130125020006.jpg

(A→B)の向きがついたものも上にあるように4パターンなんですね~

ADE間は異向,BCF間が同向であるものは今得られた8パターンにおいて
頂点の入れ替えをすればやはり全部出てきます。

r10_20130125020006.jpg


これで32パターン全てが出てきました~
そしてこれらに関して言えることを以下にまとめてあります~kaeru_en1.gif


r11_20130125020007.jpg

要するに,右端と左端の辺(ABとEF)の向きが,同じ方向か逆向きかによって
ADE間とBCF間の関係性(同向か異向か)がある程度決まってしまうということです~kaeru_en2.gif


例えば,(A→B),(E→F)の向きがついていれば
ADE間とBCF間は,共に同向かまたは共に異向かのどちらかに限られることがわかります~


これを踏まえて,立方体の各辺の向き付けを考えていきます~

r12_20130125020009.jpg

正面の4辺を決めた後に左隣りの正方形の残り3辺,次に上面・下面の残り2辺,
そして最後にGHを決めるという手順です~

r13_20130125020035.jpg

辺ABの向き,正方形ABCDの4辺の中で和を乱してる辺,
正方形ABFEの4辺の中で和を乱している辺。
この3つの選択が計2×4×4=32通りあります。
これで作られる32パターンというのは,さっき求めた32パターンのことですね~kojika.gif


次に上面と下面を見てみますが,
辺EFと辺CDに付けられた向きが同じか逆かによって
EAD間とFBC間の向き付け方が変わってきます~
ただ,以下に示すように,どのようなパターンになっていたとしても
EAD間とFBC間の向き付け方は2×2=4通りあることが分かります~ladybug.gif
そしてGHは自動的に向きが決まってしまいます~


r14_20130125020036.jpg
r15_20130125020036.jpg


というわけで,タイプ①の場合のように,向き付けに不備が生じるという事は
ないようですね。これで各面がタイプ②型になっているものの総数が分かります~

r16_20130125020037.jpg


次は各面がタイプ③になっている場合です~
これは割と簡単ですよ~

辺AB,BC,AEの向きを決めてしまえば残りの辺の向きが全部決まってしまうからです~m_0243.gif
そしてどのように向きを決めても何も不合理は起こりません~

r17_20130125020037.jpg


最後は各面がタイプ④になっている場合です~
これは下の図の2パターンしかありません~

以上より,今まで出てきたものを全て足せばn=1の場合の
格子線分の向き付け方の総数になります~panda_1.gif



r18_20130125020038.jpg


n=1の場合だけでもかなり疲れましたね
しかもこれを一般のnの場合で求めろって言うんだから
なんとも鬼畜です~rabi_angry.gif
先はまだ長そうですね~~

怖いのはあくまで各面がタイプ②になってる場合です~
しかしながら,n=1のところでしっかり考察を加えておいたおかげで
n≧2の場合はだいぶ楽に計算できそうです~~tanuki.gif


一気にいきなり一般のnにするのも分かりづらかろうと思うので
要領をつかむためにn=2の場合を考察してみます~tankoro.gif


各面がタイプ①型になっているものは当然ありません~

というわけで各面がタイプ②になっているものを考えていきます~
まずは隣り合う立方体との関係性について考察してみましょう~teng.gif

既に各辺が向き付けされた立方体の隣に新しい立方体を置きます。

r19.jpg

立方体CDHGKLIJは初期段階で既に1面がどの辺も向き付けられています~
正面の正方形DCKLの残り3辺の向きを決めてしまいましょう。
DCの向きは決まっているので,あとはどの辺が和を乱しているかを選ぶだけで
向き付けは決まってしまいます~dog04.gif
どれを選んでも不都合は生じません~
したがって4通りありますね。

次に上面・下面のそれぞれ残り2辺の向きを考えます。
これはn=1のときと,もはや変わらないですね。

HIL間が2通り,GJK間が2通りです。
ついでにIJの向き付けは1通りです。

r20.jpg

n=2では2×2×2=8個の立方体が重なってるような状態になっています。
上段の4個について考えてみましょう~kujira.gif


r21.jpg


1番の向き付けが決まると2番と3番の向き付け方は
さっき見たようにそれぞれ16通りです15927445.gif

残るは4番の立方体ですが,2面が既に決まってしまっていますね~
残り5辺ありますが,これの決め方もn=1のときと同じです~
上面・下面の決め方はそれぞれ2通りですね~
残りの1辺は自動的に向きが決まります。

r22.jpg

さて上段4個が決まればあとは下段4個ですね15927443.gif


r23.jpg

5番の決め方は,2番3番と同様で16通りです~
6番7番は4番と一緒で4通り~

残るは8番ですが,初期段階で3面決まっています~
下面の向き付け方が2通りあって残りの1辺が1通りです~

以上をまとめるとn=2のときの各面がタイプ②になってるものの総数が出てきますね15927440.gif


r24.jpg



次は各面がタイプ③のものです~
これは図にある6辺の向きを決めてしまえば残りが全部決まってしまいます~
この6辺の向きは自由に決めていいです。何も不都合は起きません。

r25.jpg


各面がタイプ④のものは2通りです~

さあ,これでn=2のときの全体の向き付けパターン総数が出てきます15901723.gif


r26.jpg


n=2の時点で物凄い数ですね~~

いよいよ一般のnの場合をやっつけます~
n=2の場合を見たことでだいぶ要領は掴んできたはずです~

タイプ①のものはやっぱり存在しないのでタイプ②のものから考えましょう~

上段のn^2個の立方体をまず相手にします。
一番左下 → それの右1列と奥1列 → 残りの立方体の中で一番左下
→ それの右1列と奥1列 → 残りの立方体の中で一番左下
→ ……

の順番に見ていきますよ~

ここまでの考察でわかると思いますが

既に1面が決まっている立方体の向き付け方は16通り
既に2面が決まっている立方体の向き付け方は4通り
既に3面が決まっている立方体の向き付け方は2通り


あるのであとは機械的に数えていくことができます~~15901731.gif


r27.jpg

r28.jpg

では次は上から2段目を考えてみましょう~
やはり何面が決まっているかに着目して機械的に計算できてしまいます~

それが分かれば残りの段も同様です~16054011.gif


r29.jpg


各面がタイプ③のものは図の3n個の辺の向きを決めちゃえば全て決定されます。
また,タイプ④のものは2通りです~


r30.jpg


実に長かったですが,
何とか答えまで辿り着くことが出来ました~

お疲れ様でした~~~~8261165.gif






  






    

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タグ:2013 日本数学オリンピック 予選 個数の処理 格子線分 格子正方形 格子点

2013年日本数学オリンピック予選 第10問

2013.01.29 00:00|数学
どもども。

今回はこの間の日本数学オリンピック予選の第10問をやりますよ~
残り3問になりましたね~
今回のもめっさしんどいです~
骨の折れる解法になってしまったので,恐らくもっと見事な解法があるのでしょうねbakezouri.gif


何かミスがあったら教えて下さいね~

問題はこちらから~くりmini
http://www.imojp.org/challenge/old/jmo23yq.html


第9問に続いての2013絡みの問題です~
2012絡みでもありますね~

そして,ややこしい事態を引き起こしそうなガウス記号が出てきてます~
嫌な予感がしますね~

操作1から操作2013までのよく分からない操作をするんだそうです~
各操作につき条件に該当するカードをひっくり返していきます~
操作が進むにつれて,各カードが表になったり裏になったりを繰り返すわけですね~
最終的に表向きになってるカードは何枚ありますか~~ということを聞いていますeto_ushi.gif


何だかよく分からないので
具体的に操作3くらいまで見てみましょうか。

q1_20130123202653.jpg

操作1では [2013×0/1]=0 より,0のカードだけが裏から表になります

q2_20130123202654.jpg

操作2では0と1006のカードがひっくり返ります。
0のカードは再び裏向きに戻ってしまいますね。

操作3では0,671,1342の3枚がひっくり返ります~
0は再び表向きになります~
操作2でひっくり返った1006のカードはここでは変化ありません。

この要領でどんどん操作が進んでいくというわけですね~m_0030.gif
0のカードは毎回ひっくり返されるようですね~
2013回ひっくり返されると最終的には表になっていますね。

カードごとにひっくり返される回数は変わってきます。
kのカードがひっくり返される回数を N(k) とおきましょう。
N(k) が奇数になるkの数が,最終的に表になっているカードの枚数ですm_0054.gif


今回は N(k)を実際に求めて,それが奇数になるkの数を数えてみたいと思います~


N(k) は, [2013×j/i]=k を満たす(i,j)の組の個数に等しいです。
[2013×j/i]=k であるとは, 2013×j/i=k+r (0≦r<1)の形で
書けるということです。
すなわち j=(k+r)i/2013 と書けるということです。

xy平面を考え,(i,j)をこの平面上の格子点(x座標,y座標が共に整数である点)に
対応させてみますね~m_0049.gif

[2013×j/i]=k を満たす(i,j)の数N(k)というのは,

(k/2013)x≦y<{(k+1)/2013}x 
かつ 1≦x≦2013 かつ 0≦y≦x-1


が表す領域上にある格子点の数だと思うことができますm_0100.gif


q3_20130123202654.jpg
q4_20130123202655.jpg
q5_20130123202655.jpg

上の図の斜線部分にある格子点の数を数えればいいわけですね~m_0151.gif
AD上の点は数えないので注意です。
k=2012の時は y=(k+1)x/2013=x となり,
y=x-1と平行になってしまうので図が特殊です。
一応,あとで別に取り扱うことにしますね~


さて,多角形とその上の格子点…
と聞いてピンとくる定理があります。
ピックの定理です~~zashiki.gif


なんぞや?と申しますと以下のようなものです~

q6_20130123202656.jpg

頂点が全て格子点だったら,内部と周上の格子点の数を数えるだけで面積が分かるという
とても面白い定理なんです~aicon156.gif

この定理を少し発想を変えて使うと,
面積と周上の格子点数が分かっている多角形の,
内部の格子点数を求めることが出来ますね~

その発想を取り入れてみます~aicon343.gif



C(2013,k),D(2013,k+1)は格子点ですがA,Bは一般には
格子点ではありません。代わりに△OCDを考えます。
これは3頂点とも格子点ですし,面積も容易に出せます。
△OCDにピックの定理を適用して,その結果を四角形ABCDに反映させますよー


まず△OABに着目してみましょう~
この三角形は2直線 y=x-1,y=x で囲まれた帯状領域上に
あるのが分かりますか?
そのため,△OABの内部には格子点はありません
周上だと原点は確定ですが,それ以外はもしあるとすればAB上です~

q7_20130129032405.jpg


したがって,
(△OCDの内部の格子点数)=(四角形ABCD内部の格子点数)+(線分AB上の端点以外の格子点数)
が成り立ちます~

また,CD=1なのでCD上の格子点はC,Dのみです~
よって△OCDの内部の格子点数にBC上の格子点数を加えれば,
ちょうどN(k)になりますね~aicon_bbs17.gif


(OC上の格子点の数)=(BC上の格子点数)+1
(OD上の格子点の数)=(AD上の格子点数)+1

が成り立ちます。「+1」は原点の分ですよー

2013とkの最大公約数をg_1,2013とk+1の最大公約数をg_2とおくと,
BC上の格子点数はg_1個,AD上の格子点数はg_2個になります


これらを踏まえてN(k)を求めてみましょーaomushi02.gif



q8_20130123202722.jpg
q9_20130123202723_201504121144451f6.jpg

q10_20130123202723.jpg


これは,一旦置いておいたk=2012の場合にも成り立ちます~bear.gif


q11_20130129033022.jpg




さて,次はN(k)が奇数になるkの個数を数えなければいけません。
N(k)が奇数になることは, g_1-g_2 が4の倍数になることと同値ですkinkan.gif


q12_20130123202724.jpg

g_1,g_2は2013の約数なので, 1,3,11,33,61,183,671,2013 の
いずれかですね~。 mod 4で考えると

1≡1
3≡3
11≡3
33≡1
61≡1
183≡3
671≡3
2013≡1


になっています。どれも1か3と合同ですね~
g_1-g_2≡0 となるのは, g_1≡g_2≡1 または g_1≡g_2≡3
となる時であることが分かります08.gif


そのような(g_1,g_2)の組み合わせは(1,33)や(671,3)など
たくさんあって考察が大変ですー

考察を楽にする工夫を考えましょー10(1).gif


各約数を4で割った余りが上の方に列挙した合同式の右辺に並んでいます。
1,3,3,1,1,3,3,1
「1,3,3,1」の塊が2つ並んでいる,この周期性に着目してください~
後半の方は, 61×1,61×3,61×11,61×33 を4で割った余りです。

≡61× (mod 4)

になっています。これは 61≡1 であるせいですね~8190575.gif
mod 4 で考えると61という素因数は無視が出来るということが分かりますが
これはつまり,2013=61×33の61を無視して,
33とkの最大公約数をG_1,33とk+1の最大公約数をG_2とおくと
g_1≡G_1 と g_2≡G_2 が成り立つということです。
よって, G_1-G_2≡0 (mod 4)
となるkを数えればいいとい話に置き換えることができます~Mushroom01.gif


q13.jpg


また,33と 33m+ℓ の形の整数との最大公約数は
33と ℓ との最大公約数と等しいです。
これは, G_1-G_2 を4で割った時の余りをR_kとおくと
数列{R_k}は周期33の周期数列になっていることを意味します~8257410.gif



q14.jpg


ということは R_0,R_1,…,R_32 までに R_k=0 を満たすkが
M個あるとすれば,R_2012までには61M個あるということになりますよね
この61MがN(k)を奇数にするkの数,すなわち最終的に表向きになっているカードの枚数です~bye03.gif



q15.jpg
q16.jpg






    

テーマ:算数・数学の学習
ジャンル:学校・教育

タグ:2013 日本数学オリンピック 予選 ピックの定理 ガウス記号 格子点

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