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2017年センター試験数学2B大問5

2017.02.09 13:16|大学入試問題
どもども。


今回は今年のセンター数学2B第5問を見てみます~ 箱ドットおにおんmini
「確率分布と統計的推測」の分野からの出題です~
数列・ベクトルの両方を完成させるのは困難だという人の駆け込み寺的な立ち位置の選択第5問ですが,
今年は過去2年とはちょっと違っていますね。
期待値周辺と2項分布辺りくらいまでおさえておけば半分弱の得点が出来たのがここ2年くらいの傾向でしたが,
今年は期待値を求める設問はなく,全くの未習の人でも何となく正解できちゃうサービス設問もなく,
はじめの空欄から埋められなくなってしまう可能性も十分にある構成になっています。
いきなり2項分布の平均と標準偏差に関する連立方程式を立てて解く設問ですもんね。
数列とベクトルの問題ははじめの空欄はサービス問題になっていたのに,第5問だけは未習者を門前払いしてきます
その代わり埋める空欄の個数は数列・ベクトルより少なくなっていますね。
過去2年は区間推定の問題なんかもあり,この単元を最後まで学びきってないと解ききれない厄介さがありましたが,
今年は区間推定の問題はなく,代わりに確率密度関数が出題され,第2問に続いて積分が登場します。
個人的には区間推定よりもこちらの方が解きやすい印象があったので,序盤は面倒だけど後半はかなり易しく感じました~

ほぼ標準ルートの一本道ですが,ささっと眺めていきましょう~
1回の試行につき事象Aの起きる確率は p, 起きない確率は 1-p で, n 回の試行のうち
Aが k 回起こる確率は反復試行の確率の考え方から  と表せます。
このことからAが起こる回数 W を確率変数とみなすと,その分布は2項分布 B(n,p) に従います yotto.gif



によって n と p に関する連立方程式が立ちますので,それを解いていけば(1)は終了。

(2)では W の分布を正規分布で近似し,正規分布表を利用するため変数の置換を施して標準正規分布に移行します~
指示通りに  という置換を施せばOKです~ m_0001.gif



によって計算ができます~




jjj39.jpg



(3)ではいよいよ確率密度関数が登場です~
親切にも,  という平均を求める式を与えてくれています。
覚えてなかった人はラッキーでしたね。
y=f(x) のグラフと x 軸が囲む領域は三角形になっています。 全確率=1 なので,この三角形の面積は1です。
 は確率密度関数を  の区間で積分することで計算できます。
E(X) は定義どおりに計算すればOKです。
最後は Y=2X+7 という変換を考えるようですが, E(Y)=2E(X)+7 で計算すればよいだけなので,
数列とべクトルと比べると最後の設問はかなり解きやすいです kuma_fly.gif



jjj40.jpg

jjj41.jpg





数列やベクトルと比べると解法の選択の幅は広くない分野ですが,確率密度関数を用いた計算の箇所は
上の流れより多少簡単に出来ます。

 は結局のところ台形の面積を1つ計算すれば良いので,
わざわざ積分計算を実行しなくても良いです~ korobo.gif



jjj42.jpg



また,平均    は三角形の重心の x 座標を表します。
3頂点の座標がすぐ分かるので,それを使うと速いです kudan.gif




jjj43.jpg






   
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2017年センター試験数学2B大問4

2017.02.06 14:15|大学入試問題
どもども。

今回は今年のセンター数学2Bの第4問です~ 算数mini
例年同様でベクトルの問題になっています~
昨年の追試は正八角形を題材にした問題で非常に難しかったのですが,それを易しくしたような類題に
なっています。正六角形を題材にした問題で,馴染みのある受験生も多かったことだろうと思われます。
しかも「図形と方程式」や「図形の性質」のような分野の要素もあるため,
殆どベクトルを使わずに解いてしまうことも出来てしまいます。
1次独立性やベクトル方程式など,べクトル特有の諸概念の理解が甘い受験生にとってはラッキーでした。


まずは誘導に沿って自然な流れで解いていきます。
と言っても様々な解き方ができるので何が一番自然かというのが決めにくい問題ですが~
まぁベクトルの問題なのでベクトルを使って解いていくのが恐らく自然なのでしょう~

(1)はBとDの座標を答える設問です。
これは「三角関数」分野の雰囲気も漂っていますね。べクトルの要素は薄いです。
極座標的な考え方で埋めておくと良いでしょう。

(2)は  の成分表示を求めるのが目標です。
MはBDの中点なので,  は  や, 
  で計算すると良いでしょう。
 は  としても良いし,正六角形の特性から 
とするのも良いでしょう。
 を  と2通りに表して,成分比較により
r と s に関する連立方程式を立てる,という流れになっているので,それに従って r と s を出しましょう~ eto_ushi.gif

(3)は(2)の話とは基本的に関係がないので,(2)が詰んでしまった人は諦めずに(3)に挑んでみるべきですね。
はじめの  なんかはサービス問題ですよ~
さて,  のなす角に関する設問が最後に待ち構えているので,
まずはHの座標を出していきたいという流れです。
ここの計算はアプローチの仕方が結構人によって分かれそうですね。
ベクトルの問題で「垂直」「垂線」「直角」「直交」などのキーワードが出てきたら「内積=0」と結びつけて考える
というのが定石なので,その方針で解いていくという人も多いでしょうし,直線CHの方程式を求めて直線 y=a 
との交点を求めるという「図形と方程式」的な解き方で攻めた人も多かったのではないでしょうか。
他にも色々なアプローチの仕方があるのでそれは後で触れることにしましょう。まずは内積=0で解きます。

最後は  のなす角 θ について,  が成り立つような a の値を求めます。



という方程式を解いたという人が多数派だと思います~ kame.gif



jjj17.jpg
jjj18.jpg

jjj19.jpg



それでは今回も別ルートを検討していきます~
まずは相似,平行線と線分の比に着目したアプローチその1です。
下の図において, AI:AJ=AM:AN=MI:NJ が成り立つことに着目して必要な長さや比を求めてみます。
また,MはBDの中点であるのと同時に,BDとOCの交点でもあるので,
ここでは敢えてそれに着目してMの座標を求めてみます。


jjj20.jpg
jjj21.jpg


続いて相似に着目する方針その2として,下の図のようにBCとANを延長してその交点Kをとってみます。
△ADM≡△KBM と △ADN∽△KCN に着目して設問に答えていきます~ kawauso.gif



jjj22.jpg
jjj23.jpg

△ADN∽△KCN に着目する代わりにNが△BDKの重心になっている(2本の中線の交点だから)ことに
着目して,重心の性質から DN:NC=2:1 を導くのもよいでしょう~


続いてはチェバの定理と角の二等分線の性質を使ってみます。
下の図において△ACDにチェバの定理を適用し, CN:ND=1:2 を求めます。
∠NDM=∠ADM=30° なので,△ADNに角の二等分線の性質を用いると,
AM:MN=DA:DN が成り立ちます。このことから r が求められますね。


jjj24.jpg
    jjj25.jpg

残りの空欄は上の解答と同様なので割愛します~

チェバの定理を使った解法があるなら,メネラウスもいけるでしょう。
△OCDと直線ANに関してメネラウスの定理を使って CN:ND=1:2 を求め,
同様に△ADNと直線OCに関してメネラウスの定理を使って AM:MN=3:1 を求めることが出来ます kasabake.gif



jjj26.jpg



続いて面積比を使ったアプローチです~
一般に下図のような状況において,どちらも  が成り立ちますが,それを活用していきます。



jjj27.jpg



CN:ND=△AMC:△AMD であり, AM:MN=四角形ACMD:△CDM です。
よって面積比の計算で r や s が求めていけます。
まぁチェバの定理は面積比を使った証明から導くことが多いので,チェバの定理を用いた解法と
やってることは結局同じなのかもしれません。


jjj28.jpg
jjj29.jpg


なお,MがCOの中点,OがADの中点,ということを活かして
△CDM=△ODM=OAM=△CAM=S を導くと,上の解法より更に楽に△CAMの面積まで到達できます kaeru_en1.gif




それではぼちぼち(3)の考察に進みたいと思います~

Hの座標を求めるにあたっては,既に述べたように直線CHの方程式を求めて直線 y=a との交点を出す
というアプローチがありました。「直線CHの方程式」に関してはごくごく自然に1次関数の形式で求めるほかに
ベクトル方程式の形式で求める発想もあります。

まずは1次関数形式で求めてみましょう~
 の場合のみCHは y 軸と平行な直線になってしまうので例外とし,それ以外の場合について
直線EPの傾きが  なので,EPと垂直な直線CHの傾きは   です。
Cを通る傾き   の直線を求めたら良いですね。


jjj30a.jpg


ベクトル方程式として求める場合は  のような例外を気にする必要はありません。
CHの方向ベクトルとして,EPの法線ベクトルの1つである  を選んでくることができるので
直線CHのベクトル方程式は  ( k は実数)
で与えられます。


jjj30b.jpg



また,(2)でやってきたみたいに相似を利用したアプローチも可能です。
下の図を見て分かるように,相似な直角三角形がたくさん隠れています。
特に △EFP∽△CQH に着目してみます。


jjj31.jpg


最後のなす角θの問題について考えてみましょう。
 なのでθは鋭角です。2直線OP,OHのなす鋭角を考察する問題 として捉えられますが,
「2直線のなす角」問題と言えば,高校数学ではベタな手法を3つ習います。
「ベクトルの内積を使ってなす角のcosの値を出す」,「直線の傾きとtanの関係を加法定理を使って調べる」,
「複素数平面上の点の回転と偏角の関係を調べる」の3つです。最後のは数3の内容です。
ほかには適当に三角形をっ作って余弦定理を使って cosθ を出すような手法もありますが,
余弦定理の話と内積の話は大体同じことをやっています。

はじめに内積を使ったアプローチを試してみたので,今度は加法定理を使ってみます m_0006.gif
Pの位置について a≧0 と a<0 の場合に分けて考えます。
a=0 なら3点O,H,Pは一直線上に並ぶので明らかに条件に適しません。
実質的には a>0 か a<0 です。
更にいうと, a=±1 のときにはHが y 軸上に位置してしまうので傾きが定義できません。
そこで a=±1 の場合は例外扱いにします。


jjj32.jpg
jjj33.jpg



今度は複素数平面を使ったアプローチです。
xy 平面と複素数平面の自然な対応を考えましょう。
点Pは 1+ai という複素数を表すことになり,この点を原点のまわりに ±θ だけ回転移動した点は
 (複号同順) と表せます。 
であることから,より具体的には  です。
これを X+Yi の形に整理したとき,3点  が同一直線上に並ぶことに着目して
 を満たす実数 k が存在することから両辺における実部と虚部の比較で
a と k に関する連立方程式が立てられます。



jjj34.jpg
jjj35.jpg




上の解法では cosθ だけでなく sinθ も出てきました。
sinθ が分かっているときには,三角比を用いた三角形の面積公式と絡めたアプローチが出来ます。
△OPH の面積を2通りに表すことで立式してみましょう~


jjj36.jpg




さて,ここまでのいくつかの解法を見ていると,

といった値が出てきています。
これらの値のうちどれか1つでも分かっていると, ∠HOP=∠POA=θ であることや △OPH が
HO=HP の二等辺三角形であることに気付けたりします rabi_smile.gif
 ということは辺の比が5:12:13の直角三角形と関連付けしていくことが出来ますが,
結局のところ原点, (1,0),(1,a) を頂点に持つ直角三角形がこのような辺の比を持てばよいわけです。
これで非常に早く答えが出せます。




jjj37.jpg



辺の比が5:12:13の直角三角形と関連付けしていくなら更に次のようなスピード解法も考えられます rokuro.gif
直線OAの上向き法線ベクトル (-a,1) の成分表示と5:12:13の比を絡めていきます。
下図にある通り | a |:1=5:12 なわけです。
物理に出てくる力の分解みたいですね。


jjj38.jpg






   

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2017年センター試験数学2B大問3

2017.02.05 23:41|大学入試問題
どもども。

今回は今年のセンター数学2Bの第3問を見ていきます~ くりmini
例年通り数列分野の選択問題です。
今年は等比数列がテーマで最終的に等差×等比型の和の計算をするというもので,
漸化式は出題されませんでした。途中で一瞬対数が登場しますが,波乱を呼ぶような厄介なものではなかったです。
比較的解きやすい部類ではなかったかと思います。

それではまず標準的な流れで解き進めていきます~

(1)はサービス問題ですね。初項が1で公比が2の等比数列について,初項から第3項までの和と積を
求めるものです。一般項など求める必要もなく,  が分かるので
ちゃちゃっと和と積を出してしまいましょう~

(2)では初項 x, 公比 r が未知の状態で逆に和と積が与えられています。
和も積も文字式で与えられているのが面倒ですが,数字で与えられている場合と解き方は同じです。
等比数列の練習問題としては典型的なものですね。
x と r が実数として定まるための a と b の条件を求めたいという流れです。
 の条件式から  が得られ,  の条件から x も r も0ではないので,

という具合に x を消去して r の2次方程式に帰着できます。
r が実数として定まる条件はおなじみ 判別式≧0 です~ dog_happy.gif
数列の問題ではあまり判別式は出てこないので,ちょっと不思議な感覚に陥るかもしれませんね。
この部分の設問は「式と証明」分野を意識しているのかもしれません。

(3)では a と b の値が具体的に与えられます。(2)で求めた条件を満たすので x と r を求めることが出来ます。
ただし,そんな条件確認は置いといてさっさと現物の x と r の値を出してしまいましょう。
 が得られるので,  
です。いわゆる 等差×等比 型の数列です。この数列の初項から第 n 項までの和  は
 を考えて求める定石がありますね kaeru_en1.gif


jjj1.jpg
jjj2.jpg
jjj3.jpg


 を考えたことにより等比数列の和が出現し,いつもの和の公式を用いていますが,
以下のように項数が n-1 の和にしてしまうと, n≧2 の場合と n=1 の場合に分けて論じていくのが正しい処理になります。
面倒なので上記のように項数が n になるように補正しておくとよいです。


jjj4.jpg





それでは,別ルートを模索してみます。
まずは(2)について考えてみましょう~
 を求める箇所がありますが,  であることを思い出すと  が分かったことになります。
 のうち真ん中が分かってしまったので,あとは残り2つです。
r は0ではないので,  と表せます。
これを用いて [エオカキ] を埋めることが出来ます。

jj5_20170205212702621.jpg



[エオカキ] の2次方程式を使わずに [クケ] 部分の条件式を求めてみましょう。
先程見たように  のうち真ん中が分かってしまったので,
この3数の和と積の条件式は残り2個の和と積の条件式に書き直せます。
具体的には  です。
ということは解と係数の関係から  を2解に持つ2次方程式を作ることができて,
 が実数として定まるための必要十分条件はこの2次方程式の判別式≧0から得られます。
 が実数として定まっているなら   の関係式から
x も r も実数として定まりますね。
「  が実数として定まる」 ⇔ 「 x, r が実数として定まる」
ということが言えるので,今の「判別式≧0」から [クケ] 部分の条件式が得られます m_0054.gif



jjj5.jpg
jjj6.jpg



2次方程式の解と係数の関係に着眼するアプローチがあるなら,3次方程式の解と係数の関係に
着眼するアプローチだって考えられるはずです。
計算量が結構あるし,はじめの解法のように本来は簡単に答えが出せる問題なので,
試験本番でこのようなアプローチはオススメできませんが,参考のために考察してみます。
 が実数として定まる条件から [クケ] 部分の条件式を求めてみましょう m_0194.gif

jjj7.jpg


F(X)=0 が重複度も込めて3個の実数解を持つとしたら,起こり得る可能性は3つです。

(a) 3重解を持つ
(b) 2重解が1個とその他の解が1個ある
(c) 相異なる3個の実数解を持つ


(a)が成り立つのは  の形で表せるときです。
また,(b),(c)が成り立つのは F(X) が極大値と極小値を持ち, y=F(X) のグラフが X 軸と2個以上の
共有点をもつ場合です。

jjj16.jpg


これは「極大値と極小値の積が0以下である」という条件で同時に取り扱うことが出来ます mush.gif



jjj8.jpg

jjj9.jpg




jjj15.jpg




うーん,面倒でしたね。解法の選択は大切です。
素直に与えられた誘導に乗れれば大丈夫ですが~~



続いては(3)の和の計算の仕方をいくつか検討してみましょう~ rabi_right.gif


 と2つの和に分けてみます。果たして何かメリットが有るでしょうか。
後者はただの等比数列の和なので簡単です。
前者は結局 等差×等比 型の和なのですが,途中に現れる等比数列の和が
はじめの解法と違って自然な形で項数 n の状態で出てきます。ちっさい話ではありますがそこが利点ですかね。


jjj10.jpg


次は 1≦k≦n である各 k に対して和   を考えてみます。
  と表せます。この方針でなら等比数列の和の公式だけで処理ができます~


jjj12.jpg

jjj13_201702052306561ec.jpg



等比数列の和の公式すら用いない手法も考えてみます tyoutcin.gif
 という漸化式を初項  の下で
解くという方針で攻めてみたいと思います。階差数列の公式で対処できる形ではありますが,
それだと普通に和を取る計算と何も変わらなくなってしまいます。
そこで   と変形してみます。
 型の漸化式に帰着できました~
あとはこれを解けばOKです~


jjj14.jpg



最後は微分を利用したアプローチを見てみます。ただし数3の内容を含みます。
 という関数を考えます。
このとき,   が成り立つことに着目して答えが出せます~ teng.gif




jjj11.jpg




 

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