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部分分数分解にTaylor展開を利用してみよう

2013.08.06 23:32|数学
どもども。


今回は部分分数分解に関するお話ですよ~mini 27b503c4e00011e2ad9722000a9e2977_7



級数の計算や積分の計算などでは,しばしば部分分数分解が
要求される場面というのが出てきますねー。


部分分数分解というのは例えばこういうやつです

b1_201308061844361bb.jpg


分母が x と x-1 の積になっていて,
それを x を分母に持つ分数と, x-1 を分母に持つ分数に分解しています~

この例1の式については,登場頻度が非常に高いため
まるで公式のように結果を覚えてしまっている人も少なくはないでしょうね。

敢えてしっかり計算しようと思ったら,高校数学あたりでは
恒等式の係数比較という手法を用いるのが常套手段かと思います~buta.gif

b2_201308061844377ba.jpg


この例1では大した手間ではありませんが,未知数が多くなってくると
連立方程式を解くのも一苦労です。
そこで,もう少し効率のよいやり方を考えてみましょう~
今回は関数のTaylor展開を利用するやり方について触れてみます~car2_tank.gif


Taylor展開というのは,高校数学の範囲では習いませんが,
大学に入ったらすぐやります。
無限回微分可能な関数 f(x) というものを考えてみましょう~
y=f(x) のグラフはよく分からない曲線になっていることでしょう。
f(x) は多項式であるとは限らないわけで,
もっと複雑な形をした関数であることが多いと思います。
そんな y=f(x) のグラフが多項式のグラフで近似できたらなかなか嬉しいものです。
多項式なら取り扱いが非常に簡単ですからね

しかしながら,定義域の全体で f(x) を多項式で近似するというのは
なかなか厳しい話であります。
そこで,ある基準点 x=a を決めておいて,とりあえず x=a の周辺だけに限定して
近似を行おうという発想が採用されることになります。

x=a の周辺で最も y=f(x) に近い1次関数は,
x=a における y=f(x) のグラフの接線にあたる関数です。
これが f(x) の1次近似と呼ばれるものですね
同様に2次近似,3次近似,……,n次近似,……というものがあり,
n が大きくなればなるほど近似の精度は上がっていくというわけです。
n→∞ としたものがいわゆる f(x) のTaylor展開になりますclover.gif


b3_20130806184437098.jpg


Taylor展開に関する解説が主旨ではありませんので,
今回はTaylor展開についてはこれ以上深く説明はしていきませんが,
実際には収束性など色々ややこしい問題があります。
Taylor展開したものが自分自身と一致しないこともあるので,本当は任意の無限回微分可能な関数が
このような級数で書けるわけではないんですが,今扱うような関数に関してはそういうややこしい現象は
起きないので大丈夫です。
このTaylor展開という強力な武器によって,指数関数や三角関数など,
様々な関数が無限次の多項式のような形態(べき級数とかいいます)で
表示できるようになるわけです



そんなTaylor展開が一体,部分分数分解にどう利用できるというのでしょうか~

ここで,例1の分解式をもう一度見直してみましょー。

b4_201308061844387ed.jpg


見方によっては, x→0 としたときに「発散する部分」「発散しない部分」とに
分離しているともいえるわけです。
あるいは x→1 としたときに「発散する部分」と「発散しない部分」とに分離している
ともいえるわけです。

1/{x(x-1)} を x→0 で発散する項としない項とに分離するには
どうしたら良いでしょうか。

そこで登場するのが 1/(x-1) の, 
x=0 の近傍におけるTaylor展開ですよ~~eto_tatsu.gif

なお, 1/(x-1) については無限等比級数の和ともみなせるので
それを利用してべき級数表示を得ることが可能です~

b5_20130806184438915.jpg


このように,負ベキまで含めた x のべき級数(Laurent展開と呼ばれます)で
表示することによって, x→0 で発散する項としない項とに分離することができます~eto_tora.gif

x→0 で発散する項である第1項が部分分数分解に出現します。



同様に, x→1 としたときに発散する部分と発散しない部分とに分離してみましょう~
今度は負ベキまで含めた x-1 のベキ級数表示を考えますheratss_blue.gif

f(x)=1/x とおいて,
x=1 の近傍における f(x) のTaylor展開を
1/x=b_0+b_1(x-1)+b_2(x-1)^2+b_3(x-1)^3+……
とおきましょう。係数 b_k は 1/x の k 階導関数を利用して与えられます。

b6_20130806184439d2b.jpg


この表示を見れば分かりますが,部分分数分解を遂行するにあたっては
b_0 の値さえ分かれば十分でありますhiyos.gif

b_0=f(1) なので,導関数の計算などはそもそも不要です。

b7_20130806184505934.jpg



hamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gif  


次の例を見てみます。


b8_20130806184513582.jpg



この部分分数分解も,通常であれば係数比較を使って求めますねhunayurei.gif


b9_2013080618451351c.jpg


b10_2013080618451436a.jpg


この辺になってくると,連立方程式を解くのも大変ですね~

ちなみに,連立方程式を解くよりは多少早い次のような方法もあります。

1=A(x+2)(x+3)+B(x+1)(x+3)+C(x+1)(x+2)
が恒等式なので, x=-1 を代入して, 1=2A より A=1/2
x=-2 を代入して, 1=-B より B=-1
x=-3 を代入して, 1=2C より C=1/2


これもなかなか早くて有効な手法ですね
ちなみに,数値代入法を使う時は正確には十分性の確認が必要です。



では,これをTaylor展開を利用して部分分数分解してみます。

今回は x+1,x+2,x+3 に関する負ベキを含んだベキ級数表示を考えてみれば
良いわけですねinsect_kabuto_m.gif

b11_20130810033042da0.jpg



b12_201308061845153f2.jpg


かえるさんも言っていますが,
結局のところ部分分数分解する上で必要になってくるのは 
f(-1),g(-2),h(-3) の値であって,
導関数の計算などは必要ありませんkaeru_en1.gif



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次は,導関数の計算も時に必要になってくるタイプの例題です~


b13_20130806184543540.jpg

分母の x^2 がポイントです。
次数が2以上になってくると,Taylor展開の1次以降の項も存在感を発揮してきます

b14_20130806184544592.jpg
b15_20130806184544c41.jpg




hamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gif

それでは次の例題です~~

b16_2013080618454588f.jpg


今度は分母と分子の次数が共に2であるようなパターンですkudan.gif


x→1 のときに発散する項と,x→3 のときに発散する項の他にも
項が出てくるので油断しないようにしなければいけません。


例えば,あらかじめ分子を1次以下の多項式に直してから
部分分数分解を実行すれば,無事に分解を遂行できます~

b17_20130806184545de8.jpg
b18_20130806184546ec0.jpg



分子の x^2 を一旦隔離してしまうという作戦もありますよ~


b19_20130806184613dbf.jpg
  b20_20130806184613854.jpg




hamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gif

次の例題です~~

b21_201308062143029b4.jpg


分解する分数の分母が2次式と1次式というパターンです~korobo.gif

x^2+1 を分母に持つ項は厄介そうなので,
先に x を分母に持つ項を考えてみましょう。
それが求まれば,x^2+1 を分母に持つ項の方は
元の 1/{(x^2+1)x} から x を分母に持つ方の項を
引いてやれば求まります。
そういうやり方もあるわけですね~kojika.gif


b22_201308062143035dd.jpg



x^2+1=(x+i)(x-i) と分解して,
x+i , x-i , x をそれぞれ分母に持つ項の3つに分解する作戦もあります~kitune.gif



b23_20130806214303276.jpg




hamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gifhamster_2.gif


今回の最後の例題です~~


b24_201308062143040d4.jpg


分母がなかなか面倒臭そうです。

これは係数比較・Taylor展開のどちらか以外にも有効な手段が出てくる場合もあるという
パターンの例でありますkawauso.gif


(x-1)(x^2+x+1)=x^3-1
(x+1)(x^2-x+1)=x^3+1


であることに着目すると楽に分解ができます~

b25_20130806214304219.jpg
   b26_201308062143050ba.jpg



Taylor展開を利用してみましょう~
x^2+x+1=0 の2解は1の3乗根のうち虚数のもの2つであることに注意です。
一方を ω とおくと,もう一方は ω^2 と書けます。


b27_201308062143289c4.jpg
b28_2013080621432802a.jpg


なかなか大変な計算になってしまいましたね。
x^2-x+1 を分母に持つ項は元の関数から上で求めたものを
引いて出してしまいましょう~kasabake.gif



b29_20130806214329953.jpg




必ずしも効率のよい手法になるわけではないということも
踏まえておく必要が有るようですね。

とりあえず簡単な部分分数分解においては十分に活用できるはずですので,
連立方程式を解くような時間のかかるやり方は
なるべくなら避けたいものでありますね~






というわけで今回はここまで~~m_0234.gif











     
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テーマ:算数・数学の学習
ジャンル:学校・教育

タグ:数学 部分分数分解 Taylor展開 テイラー展開 恒等式 係数比較

コメント

理解しやすいですし、いろんなパターンを書いてくださっていて、すごくありがたいです!!

院試勉強で解けない問題があって、解き方を2時間ほど探していたんですが、やっといいサイトにたどり着いて、解くことができました!うれしくなってしまい、ついコメントしてしまったw

これからもがんばってください^^

コメントありがとうございます~(≧∀≦*)
大学入試や高校入試とかが主な取り扱い対象なんですが
まさか院試とは!v-352

院試で今回の話が役に立つとすれば
例えば留数の計算とかでしょうか~
留数計算に活用するとしたら
有理関数以外にもこのアイデアは適用できたりするので便利です~

お役に立てて幸いですv-278

そのとおりです。
恥ずかしながら、いろいろと昔の知識が抜けていたようで^^;本当に高校数学ってばかにできませんよね(汗

やはりそうでしたか~

自分自身,このTaylor展開を利用したやり方は
関数のLaurent展開をする方法について考えてる時に
なんとなく思いついたものだったのでv-354
…といっても留数を求める公式とやってることは基本的に一緒ですがv-355

院試頑張ってくださいませませ~
非公開コメント

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