どもども。
今回は今年の前期京大入試の理系数学第1問をみてみます~
問題はこちら~


前半は微分を用いた三角関数の最大値を求める問題,
後半は自然対数の底に関連する極限計算の問題になっています~
sinθ の n-1 乗なんかが出てくるので数2の三角関数の知識だ けで戦うのはちょっとしんどいです~
そこで,微分して増減を調べる方針を取っていきます。

が成り立つようなθで最大値を取ることが分かっていくのですが,
そのようなθは

のような綺麗に明示できるような角度ではありません。
とはいえ存在することは確かなので,そういうときは

のように適当に文字でおいておくのが
常套手段になっています~

また,このとき

が成り立ちます~

なんだかよく分からない

のようなものを持ち出してくるのは嫌だという場合は
t=cosθ とおいて t の多項式を考察する問題にすり替えてしまうアイデアもあります。
n が奇数であるときは元々の関数が t の多項式になってくれるので扱いが楽ですが,
n が偶数のときは根号が邪魔をしてきます。根号の中身の多項式を調べればよいでしょう。
n の偶奇によらず根号の中身を見るという方針を取っていくと手間は半分です。


(2)に進みましょう~
の関係式を利用していく予感が漂っています~

^{-n})
と合わせ技で攻めていくといいかもしれません~
後者の式は,
^{n})
の形のほうが馴染みがある人もいるかもしれません。
^{n}=\lim_{n\to\infty}\frac{1}{\left&space;(&space;1+\frac{1}{\,n-1\,}&space;\right&space;)^{n-1}\cdot\left&space;(&space;1+\frac{1}{\,n-1\,}&space;\right&space;)&space;}=\frac{1}{e\cdot&space;1}=\frac{1}{\,e\,})
から従います~~

この手の計算には例えば
^{\frac{n}{2}}=\lim_{n\to\infty}\left\{\left&space;(&space;1+\frac{1}{\,n\,}&space;\right&space;)^{n}\right\}^{\frac{1}{2}}=e^{\frac{1}{2}})
のような類のものがよく出てきます。
注意深く考えてみると,
^{\frac{n}{2}}=\lim_{n\to\infty}\left\{\left&space;(&space;1+\frac{1}{\,n\,}&space;\right&space;)^{n}\right\}^{\frac{1}{2}}=\left\{\lim_{n\to\infty}\left&space;(&space;1+\frac{1}{\,n\,}&space;\right&space;)^{n}\right\}^{\frac{1}{2}}=e^{\frac{1}{2}})
こういう計算をしています。
=x^{\frac{1}{2}})
(x≧0) とおくとき,
^n&space;\right&space;)=F\left&space;(&space;\lim_{n\to\infty}\left&space;(&space;1+\frac{1}{\,n\,}&space;\right&space;)^n&space;\right&space;)=F(e))
のようなことをしているわけです。 F(x) が連続関数ならこのような計算は正当化されますが
不連続な場合は正しいとは一般的には言えません。
極限の取り扱いが厳密さに欠け,やや直感に頼り気味な高校数学では上記のような計算も
細かいことをうるさく言わずさりげなく普通に行われていたりしますが,
ひとこと連続性に触れておくくらいはしてもいいのかもしれません~

さて(2)は次のように考えても良いでしょう~
ただし,一般的に

(ともに有限確定値)であるときに

であることがあまり自明ではなさそうなのでやや丁寧めにやっています~
- 関連記事
-
スポンサーサイト
テーマ:大学受験
ジャンル:学校・教育