どもども。
敢えて誤答から教訓を学び取るシリーズです~

今回は「図形と方程式」の単元から円の接線に関する問題の誤答です~
問題: 円
の接線であって点 (-2,-5) を通るものの方程式を求めよ。それでは誤答例です~

指定された点を通る円の接線の方程式を求める定番問題です~
(-2,-5) を通り傾きが m の直線の方程式が y=m(x+2)-5 と書けることに着目し,
これが円に接するための条件式を立てて解くという方針を取っています。
円の中心との距離が半径と等しくなるため,点と直線の距離の公式を用いた立式をしていますが,
直線と円の方程式を連立し1文字消去して得られる2次方程式の判別式が0になるという条件から立式をする
という作戦もよく使われます。
方程式を解いた結果, m の値が1つしか出てこなかった時点で「おや?奇妙だな」と思わなければいけません。
というのも,下図を見てもらえれば分かると思いますが円の外部にある点から接線を引こうとすると必ず2本引けるからです

m が1つしか出てこないということは,そこから得られる接線は1本だけということになります。
もう1本はどこに行ってしまったんだ!と思いを馳せることが出来なければ誤答例と同じように失敗してしまいます。
では,そのもう1本の接線は一体どこに行ったのか?
これは図を描いてみるとすぐに解決します


確かに (-2,-5) を通る接線は2本ありますね。
先ほど姿を見せなかったもう1本の接線の方程式は x=-2 であることが図から分かります。
y 軸と平行な直線は y=ax+b の形では表せないため,接線の方程式を y=m(x+2)-5 とおいても
x=-2 は出てこないというわけだったのでした。
したがって,傾きを m とおいて接線の方程式を求めていくアプローチで攻める場合は,
y 軸と平行な接線があるかもしれないという可能性を忘れてはいけないという教訓が得られます~

図を描きながら考える習慣があればこのような見落としはだいぶ無くなるはずです。
図が無くても m が1つしか出てこなかった時点で怪しめる感覚を持ちたいです~
なお,接点の座標を (p,q) とおくと接線の方程式は px+qy=4 と書けます。

を連立方程式とみなして解く方針でも答えが出せます。
この方針だと y 軸と平行な接線を見落とす心配はありません

それでは正答例です~



接線の方程式は px+qy=4 と書く方針だとこんな感じです~

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