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2012年東工大入試数学 第3問その2

2012.10.30 17:39|大学入試問題
どもども。


前回の続きで東工大入試数学第3問やっていきますよー

問題はこちら算数mini

mon3.jpg


前回は(1)をやったので今回は厄介な(2)をやりますー
何が厄介かというと,キレイな結果(導関数が因数分解できる)にたどり着くまで
なかなか面倒な計算が続くので,
「あれおかしぃなぁ~どこかで計算間違えたかなぁ~
という恐怖が付きまとってじわじわ苦しめてくることです。
更に加えて,自分みたいなうっかりさんは,本当に途中で計算間違ってるから
ますます厄介ですtawa02.gif

問題内容は3次関数と原点を通る直線の囲む領域の面積の最小値を求めるものです。

直線ℓが曲線Cの接線になっているa=-1/4,2のときを境として
(i) -1/4≦a≦2      (ii)a>2
の2つの場合に分けて考えましょーtaxi02.gif
境界点a=-1/4,2の場合を更に別に分けてもいいですが
上のように一緒にまとめてしまっても特に支障はないです。
(i)の場合の最小値または下限,(ii)の場合の最小値または下限を比べて
小さいほうがSの最小値になります。
(※ 「最小値」ではなく「最小値または下限」としたのは,
最小値を持たないことがあるからで,実際(ii)の場合は最小値がありません。
最小値ギリギリまでいきますが最小値まで届きません。(ii)a≧2 という風に
「≧」をつけておくとこの問題は起きません。a=2で最小値をとります。)

直線ℓと曲線Cの交点のx座標をx=0,α,β (0≦α≦β)とおきます。


f1_20121030034025.jpg


まずは(i)から考えます。
積分を使ってS(a)をα,βの式で表しますsosu.gif

f2_20121030034025.jpg

これにα,βの値を代入して出来たaの関数を微分して…
というのが通常の流れなんですが,
計算が大変になる事が目に見えているので,何やら工夫を施したいですねsaboten.gif


aの関数にすると無理関数とか出てくるし面倒ですが,
一方,現在のαやらβやらが混じった段階の式は多項式なので,
まだ扱いやすそうです。
それならば,aの関数にこだわらないで,いっそαの関数にしてみてはどうか。
つまり変数変換です!onpu15.gif

α,βは2次方程式 x^2-3x+2-a=0 の解として与えられます。
解と係数の関係より,  α+β=3, αβ=2-a
が成り立ちますので, β=3-α, 2-a=α(3-α)
となります。これをさっき求めたS(a)の式に代入すれば,
たちまちαだけの多項式に変形できてしまいます。
それをT(α)とおきましょう。T(α)の最小値または下限を求めます。

-1/4≦a≦2 という変域も,変数変換に伴い,αの範囲に直さなければいけません。
幸いにもαはaの単調減少関数になっているので,
αの取り得る値の範囲を求めるのは容易です~ladybug.gif


f3_20121030034026.jpg
f4_20121030034026.jpg

とりあえず(i)の場合はa=38-27√2のときに最小になることが分かりました。
計算ミスしていないか不安になりそうな値ですね~

別解は一旦置いといて,先に(ii)のほうをみてみます~

こちらの場合は,様子がとても分かりやすいです。
面積を求めたい領域をD(a)とおいてみます。
2<a<bのときは, D(a)⊂ D(b) となっているので
S(a)が単調増加になっていますkaeru_yodare2.gif


f5_20121030034027.jpg




次は,(i)の場合の考察の別解を考えてみます

 多項式の割り算を利用してS(a)を計算する

最初の解法は,aの関数に固執しないで,αの関数にしてしまえ!
という発想でしたが,「いや,私はaの関数にこだわりたいのッ!
という人もいると思うので,今度はaの関数のまま考察してみます。


とはいえ,積分して求めたα,βを含んだ式を,
そのままα,βの値を代入してaの関数に直すのはちょっと大変です。
こんなときに頼りになるのは割り算ですよーーdolphin.gif

F(x)=x^4/4-x^3+{(2-a)/2}x

とおくと,S(a)={F(α)-F(0)}-{F(β)-F(α)}=2F(α)-F(β)
になっています。
α,βは2次方程式 x^2-3x+2-a=0 の解なので,
 α^2-3α+2-a=β^2-3β+2-a=0 が成り立ちます。
そこで,F(x)を2次式 x^2-3x+2-a で割ると
1次式の余りR(x)が出てきます。このとき, F(α)=R(α),F(β)=R(β)
が成り立ちます。α,βを代入するなら,4次式F(x)より1次式R(x)のほうが
計算しやすいですよね これでS(a)の計算が少し楽になります~~
あとは微分して増減を調べればOKです~dog_love.gif

f6_20121030034027.jpg

f7_20121030034127.jpg

2-(38-27√2)=27√2-36=√1458-√1296>0 より 2>38-27√2
が抜けてましたね><



 定積分で表された状態で微分する

定積分で表された関数を微分して増減を調べるタイプの問題は,
最初に定積分を計算した後に微分する方法のほかに,次の公式を使う方法もあります。

f8_20121030034127.jpg

今回は,定積分の上端と下端にαやβが含まれているので,
最初の解法と同様にαの関数とみなして,αで微分を試みます。
注意しなければならないのは,被積分関数にαが含まれていると
上の公式はそのままでは使えないことです。
αをうまーく積分の外に出して公式を使います。
また,上端がβ=3-αのときは合成関数の微分とみなしますdog04.gif


f9_20121030034128.jpg

f10_20121030034128.jpg

最初の解法と同じ微分の式が出てきたので,あとは最初の解法と同様です





 被積分関数=x(x-α)(x-β)であることを利用する

被積分関数はx=0,α,βを零点にもつ3次関数ですので,
x(x-α)(x-β)と書けます。この形を利用した変形で定積分計算してみます。
この解法の特徴は,S(a)を求めるまでの計算が,x(x-α)(x-β)という形の
関数なら常に成り立つものになっていて,
x^3-3x^2+2-a という具体的な係数を持った関数の場合に限らない,一般論になっていることです。
そのため,別の問題で同じような形状の図形の面積を求めるときにも
全く同じ計算が使えますkatudon.gif


f11_20121030034129.jpg

I_2の計算は俗に言う「1/6公式」を使っています。

f12_20121030034129.jpg

あとは最初の解法と同様です~





 1次近似を利用する

次は,とりあえず答えだけバッと求めたい!時に使える技です。
かなりアバウトな発想になるので注意です。検算用ですね
△aは信じられないくらい恐ろしく凄まじくはんぱなく絶対値が小さい値とします。
aの値がa+△aまで増えたとき,下の図でいうと緑色の部分が面積の減分,
水色の部分が面積の増分になっていますが,
この面積の増分と減分が等しくなって均衡がとれるときはいつでしょうか。
△aは小さいので,△OPQと△OSRは二等辺三角形だと思いましょう。
緑の部分は△OPQの面積で1次近似,水色の部分は四角形QPRSの面積で1次近似
すると,△OPQ∽△ORSで,相似比が1:√2のときに
△OPQ:四角形QPRS=1:1になります。
よって,OP:OR=1:√2が成り立つ場合を計算すればOKです。

そのときのaより大きいaをとると,OPは短く,PRは長くなり,
増分のほうが大きくなるためS(a)は増加。
小さいaをとると,OPは長く,PRは短くなり,
減分のほうが大きくなるためS(a)は減少。
均衡の取れるaで極小になっていますkudan.gif


f13_20121030034200.jpg






最後に(ii)の場合に具体的にS(a)を計算して単調増加を考察する場合を
やってみておしまいにしましょう~

やり方は(i)の最初の解法と同様にやってみます。
αの関数に直すと範囲はa>2からα<0に変化するので
T(α)の単調減少性を述べればOKですdokuro.gif


f14_20121030034200.jpg







次回は大問4をやりますーーーudon(2).gif






   
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テーマ:算数・数学の学習
ジャンル:学校・教育

タグ:東工大 大学入試 数学 2012 微分 積分 面積 最小値 3次関数

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