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相似の問題の面積比を用いた小技 その1

2012.12.30 22:19|数学
どもども。

年末ともなりますと,受験生たちは日に日にピリピリしてくるものかと思います~hana14.gif

今回は受験でも使える便利な小技の紹介です~
これは自分も日頃から重宝してるものですので,実用性も結構あると思いますよ~onegai03t.gif
高校受験でも大学受験でもどちらでも使えます。


高校入試に出される図形の問題で難しいものといえば
例えば,相似の応用問題というのがありますよね。

補助線を引いて相似な三角形の組を複数作って
それらから得られる情報を総合して答えを出す
というのが基本的な流れです。
これがなかなか初めは難しいんですよね~。

複数の線分比の情報を1つにまとめあげるという作業が特に面倒で難しいです。
そのようなタイプの問題をさくっと解決してしまう方法を今回は紹介しますhanaji03.gif



それは,面積比を使ったやり方になります。

まずは,ごくごく基本的な底辺分割のおさらいをしましょう~haibisukasu01.gif

d1_20121230194713.jpg

△ABCの辺BC上に点Dがあって, BD:DC=p:q であるならば
△ABD:△ACD=p:q になるというものです。
底辺の比がそのまま面積比になってしまうという便利な性質です

その理由は単純で,おなじみの 底辺×高さ÷2 の公式に当てはめて比を取ると
高さが共通なので面積比と底辺比が一致してしまうということでした。


d2_20121230194713.jpg


決して難しい話ではないのですが,面積比に関する問題を解く練習は
合同・相似・円の問題に比べてやる機会が少ないためか
面積比の扱いは不慣れな受験生が多い気がします8164018.gif

今の底辺分割の原理を使って下の図の△BCD,△ACD,△ADE,△CDEの面積が
△ABCの面積の何倍かを計算してみましょう。

d3_20121230194714.jpg

このような計算に慣れて欲しいんです
△CDEのようなパッと見だとよく分かんないような三角形の面積の比を出すのが
苦手な人が多いようです。

△ABCを底辺比5:4で△CADと△CBDに分割して,
そのうちの△CADを更に底辺比3:8で分割することで△DAEと△DCEが得られます。
あくまで基本の底辺分割を繰り返しているだけです。




次は底辺分割の応用編です16053832(1).gif


d4_20121230194714.jpg

図のような四角形ABCDに対角線ACとBDを引いて交点をOとすると,
△ABD:△CBD=AO:CO が成り立ちます15927445.gif
このとき, △DAC:△BAC=DO:BO も勿論成り立ちますよ~

底辺分割というよりかは対角線分割とでも呼ぶほうがしっくり来るかもしれませんね!

これが成り立つ理由ですが,まず△AODと△CODに着目します。
AO,COを底辺とみると面積比は △AOD:△COD=p:q です。
同様に△AOBと△COBについて, △AOB:△COB=p:q になってます。
このことから, △COD=(q/p)△AOD,△COB=(q/p)△AOB と書けるので
△ABD=△AOD+△AOB, △CBD=△COD+△COB=(q/p)(△AOD+△AOB)より
△ABD:△CBD=(△AOD+△AOB):(q/p)(△AOD+△AOB)=p:q
となるのです


今の底辺分割のアイデアは,「2つの三角形が高さが共通ならば面積比が底辺の比と一致する」
という原理ですが,
「2つの三角形が底辺が共通ならば面積比が高さの比と一致する」という原理を使って対角線分割を説明することもできます。

上の図では△ABDと△CBDは,共にBDを底辺とみなすこともできます。
そうすると面積比は高さの比になりますよね。
そして,その高さの比が AO:CO と実は等しいというわけなんです~
これはA,CからBDに垂線を下して,相似な三角形を作ることによって確かめることができます15901723.gif

d5_20121230194715.jpg

この対角線分割の原理はどのように使うと威力を発揮するのでしょうか。

次の例題を使って説明してみますよ~

d6_20121230194715.jpg




これは中学数学の問題としては,相似の応用として
高校数学の問題としては,メネラウスの定理,位置ベクトルの基本問題としてよく出題されます。

まずは模範解答として解答ページに載るであろう標準的な解法を示してみますね11.gif



 相似の応用問題として解く

補助線を引いて,平行線と線分比の関係を使える状態にもっていきます。
補助線の引き方は何通りかありますが,
今回は一番わかり易いものを選んでみます。
下図のように点Dを通り線分BEに平行な直線を引きます。そして辺ACとの交点をFとします。

そうすると,△ABEに着目すると DF//BE より,AD:DB=AF:FE が成り立ちますね。
一方で,△CDFに着目すると PE//DF より,CE:EF=CP:PD が成り立ちます。

この2つの線分比の情報を統合する必要があります。
つまり AF:FE:EC を求めます。
この部分が一番大変なところです。
そこさえクリアしちゃうと,あとは答えを出すことができます~nezumi02.gif


d7_20121230194822.jpg


 ベクトルの問題として解く

こちらは高校数学の範囲です。
中学数学では相似の応用問題として出されたものが,この単元では基本問題として出てきます。
ベクトルABを (→AB) のように書くことにします。
(→AB)=(→b), (→AC)=(→c) とおいて,
(→AP)を2通りの表示で表すという方法を取りますよね~
何度も問題練習しているかと思いますので,さらっとやってしまいましょー

d8_20121230194822.jpg
   d9_20121230194823.jpg

何度もやらされるので定着はしやすいのがメリットですが
計算量や記述量の多さがデメリットですね~~hiyoko04.gif



 メネラウスの定理を使って解く

高校の範囲ではメネラウスの定理を用いた解法なんかも教わるかもしれません。
高校受験用のテクニックとして知ってる中学生もいるかもしれません。

△CADに直線BEが交わっているというシチュエ-ションを想定して
メネラウスの定理を適用します。

d10_20121230194823.jpg
d11_20121230194824.jpg

非常にあっさりしていますね~
記述量も少なくて済むしなかなかオススメですhachi03.gif
DP/PC=2 から 2DP=PC が得られます。 
PC=k とおけばDP=2k になるので DP:PC=2:1 になるわけですね。

メネラウスの定理とセットで教わることの多いチェバの定理を
メネラウスの定理と併用して問題を解くということも可能ですよー



 対角線分割を使って解く

いよいよ,今回ご紹介のテクを使った解法ですよ~~
これもなかなかあっさりしてて簡単でいいのですが,
問題集の解答ページでこの解法を使っているものは自分は見たことがありません。
でも自分は大体いつもこの方法でやってます~dog_love.gif

補助線を引くのですが,それはDとEを結ぶというものです。
この時点で既になかなか奇抜ですね。

そして四角形DBCEに対角線分割の原理を適用します。
DP:PC を求める問題でしたが,これは △DBE:△CBE の面積比に帰着されます。
この面積比は前半でやったような底辺分割の計算で求められますよね

d12_20121230194824.jpg


あっさりして個人的には凄いオススメの解法です~

メネラウスの解法も簡単でいいですが,こちらの解法は更に記述量が少なくて済みます。

d13_20121230194843.jpg

のように,1行か2行くらいで答案を完成させることが出来てしまいます

センター試験みたいな時間のない場所でも大活躍です。
ベクトルなんか使うより何倍も早いですからね~

色んな問題で試してみてくださいonpu08.gif







というわけで,面積比の計算には是非慣れて欲しいという思いが自分にはあるんです


それでは今回はこの辺で~~ 15927440.gif






 おまけ

模範解答として載るような解法ではありませんが,
模試の採点なんかをしていると,次のような解き方をしている答案を時々見かけます。
こういう解法を教えてる層が一定数あるんでしょうかね。
面白い考え方なので挙げておきますね~

数学ではなく物理の発想を使うというアイデアです~
    
△ABCを三角形の板だと思ってください~
各頂点に適当な重さのおもりを乗せて,おもりの乗った板の重心を考えるという方針です。
各頂点にかかる負荷がバラバラなので,数学で通常使う意味での三角形の重心(3本の中線の交点)とは異なります。

では,どのようにおもりを置くのでしょうか。
全体の重心が点Pになるようにします。

d14_20130105165249.jpg


Dは AD:DB=1:2 を満たす点なので,AとBに置くおもりの重さの比は2:1になるようにします。
Aに重さ2のおもりを,Bに重さ1のおもりを置いてみます。

d15_20130105155006.jpg

物理で習うと思いますが,線分ABがあって,Aに重さ2のおもり,Bに重さ1のおもりを置くと
全体の重心はABを1:2に内分する点Dになって,
重心Dに重さ2+1=3のおもりを置いているのと同等の状況と思うことができます。

いま,これと同じ発想を使って問題を解いています。

AE:EC=3:1 なので,頂点Cに置くおもりの重さは6にします。
これで,辺AB上の重心はD,辺AC上の重心はEになりますね。

Eのことは一旦おいておきましょう。
AとBの分の重さをDにまとめてしまうと,三角形の板には2点D,Cにおもりがある状態と同等です。
したがって,全体の重心は線分CDにあります。
同様に,AとCの分の重さをEにまとめてしまうと,三角形の板には2点E,Bにおもりがある状態と同等です。
したがって,全体の重心は線分BE上にあります。
すなわち,全体の重心は線分CDとBEの交点である点Pになるわけですね。

Dの重さは2+1=3,Cの重さは6なので,線分CDを1:2の比に内分する点が
線分CD上の重心すなわち全体の重心Pです。
このことから, DP:PC=2:1 であることが分かります。


うーむ,なかなか面白い解法ですね




そして更なる追記があります~~こちらも有用な話になっていますよ~ 箱ドットおにおん2mini
http://mathnegi.blog.fc2.com/blog-entry-295.html




     
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テーマ:算数・数学の学習
ジャンル:学校・教育

タグ:底辺分割 面積比 相似 メネラウスの定理 受験テクニック

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