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2013年東京大学前期入試 理系数学 第1問 その1

2013.03.05 23:08|大学入試問題
どもども。

毎年2月25・26日といえば国公立大学の前期2次試験ですよねー

受験生の皆さんはお疲れ様でした~dog_love.gif

今回は早速ながら今年の東大前期入試の理系数学第1問をやっていきますよー

今年の東大数学は,東大らしい標準的な問題が多かったような印象ですね。
唯一,第5問はあまり見慣れない感じの厄介な問題で,
(1)のヒントをどのように活かせばいいのか悩んでしまうような感じでした。





さて,今回の問題はこちら~FULL_2013_02_26_213320.gif
mon1_1 (1)

平面上の点列を漸化式の組の形で与えている問題ですね。
数列の単元の,連立漸化式の応用問題と思うこともできるし,
1次変換の問題と思うこともできます~w03.gif


行列を使った表示をしていないので,
もしかしたら気付きにくいのかもしれませんが
1次変換の問題として,回転行列の話に帰着させてしまうのが
割と解きやすいアプローチなんじゃないかな~と思います。

行列は今年度の新入生から始まった新課程からは実質消滅しています。
入試問題に行列の問題が出てくるのは一旦来年までで,
それ以後は当面出てこないことになります。
作りおきしていた行列の問題を今のうちに放出しておかなきゃ~
というタイミングなので恐らく来年も行列の問題は出題されるのではないでしょうか。


ではでは,行列を使ったアプローチを幾つか試してみたいと思いますよー


 解法1:回転行列の性質を使ってみる

まず始めに, a=b=0 という状況は条件を満たさないので排除して良い
ということに注意しておきます

そこで, a/√(a^2+b^2)=cosθ, b/√(a^2+b^2)=sinθ
(0≦θ<2π) とおくと,
(x_{n+1},y_{n+1}) は (x_n,y_n) を 原点中心に角度θだけ回転して
√(a^2+b^2)倍に拡大した点であることを見い出すことができます~taxi01.gif


n1_20130305225821.jpg

列ベクトルの列 {a_n}について,行列Xを用いて a_{n+1}=Xa_n
という関係が成り立っているとき,一般項が a_n=X^(n-1)a_1
で表されます。これは通常の数列の2項間漸化式の解き方と同じ原理です。
ベクトルになっても同じ原理で漸化式が解けるわけですねーtawa02.gif


原点中心,回転角αの回転行列を A(α)と書くことにすると
A(α)^n が表す1次変換は回転角αの回転をn回繰り返すものになるので
A(nα) が表す1次変換と等しくなります。すなわち A(α)^n=A(nα) です。
累乗が簡単に計算できることが旨味の1つですねー

コレを踏まえることで, 
(x_n,y_n)=({√(a^2+b^2)}^n cos(nθ),{√(a^2+b^2)}^n sin(nθ))
が分かります。

ここで仮定 P_6=P_0 であることに着目します。
OP_6={√(a^2+b^2)}^6=1 が成り立たねばなりません。
このことから a^2+b^2=1 が従いますよ~syumai.gif


かくて, (x_n,y_n)=(cos(nθ),sin(nθ)) となります~

再び仮定 P_6=P_0 であることに着目すると
(x_6,y_6)=(cos(6θ),sin(6θ))=(1,0) より
cos(6θ)=1 かつ sin(6θ)=0
が得られますよ~
この三角方程式からθの候補が出てきます


n2_20130305225821.jpg

n3_20130305225821.jpg
n4_20130305225822.jpg


ここで,もう1つの条件,P_0,P_1,…,P_5は全て異なる点である
ということに着目します。
この条件を満たさないものを候補から除外していけばいいんです~star06.gif


ちなみに,角度 θ=4π/3 の回転は,角度 θ=-2π/3 の回転と同等,
角度 θ=5π/3 の回転は,角度 θ=-π/3 の回転と同等ですよ~

n5_20130305225822.jpg



 解法2:固有値,固有ベクトルを利用してみる

a_{n+1}=Xa_n という関係が成り立っている
列ベクトルの列 {a_n}については,一般項が a_n=X^(n-1)a_1
と書けることをさっき述べました。

累乗の計算がしやすい回転行列が出てきたために(x_n,y_n)の一般項が
割と簡単に求めることができましたね。
しかし,今回の1次変換の行列は最初からθを用いた形で
表されているわけではありません。
回転行列の定数倍であることに気づけなかったとしたら,
もうちょっと苦労して行列のn乗を計算しなければなりませんね~senpuki04.gif


行列のn乗の計算方法は色々ありました。
2,3の方法を試してみたいと思います。
方法の選択次第で労力が変わることを実感してみましょう~

まずは固有値固有ベクトルを用いた,行列の対角化を利用したやり方です。
大学の線形代数できちんとやるんですが,
受験数学の裏テクとしてもよく知られていますね。

行列Xに対して,Xa=λ を満たす数字λ(≠0)が固有値,
列ベクトル(≠)が固有ベクトルでした。
(X-λE) (Eは単位行列)と変形できますが,
(X-λE)が逆行列を持つならば  となってしまうので
(X-λE)は逆行列を持たない,すなわち行列式=0となります。
|X-λE|=0 がいわゆる固有方程式というやつで,
これを解くことで固有値が得られます~saboten.gif


ちょうど今回の場合は λ=a±bi が固有値です。
次は各固有値に対応する固有ベクトルを求めていきます。

ちなみに,ここ以降の過程で a=0 や b=0 かどうかで場合分けが求められる
場面が出てきます。面倒なので,固有値の議論を始める前に
a=0 または b=0 の場合の考察を済ませてしまうといいかもしれませんningyou.gif



n6_20130305225822.jpg
n7_20130305225854.jpg


n8_20130305225854.jpg


(X-λE) から一意的な解
出てきませんが,解の全体は固有ベクトルの定数倍全体になっていますnasu.gif


2つの固有ベクトルを並べて出来る行列Uを使って対角化を実行します。
X=UWU^(-1) (Wは対角成分が固有値になっている対角行列)の形に変形できて
この形の行列のn乗は
{UWU^(-1)}^n=UWU^(-1)UWU^(-1)…UWU^(-1)=UW{U^(-1)U}W{U^(-1)U}…{U^(-1)U}WU^(-1)
=UW^nU^(-1)
と計算できます。
また,対角行列のn乗は各成分をn乗したものを成分に持つ対角行列です。
これでX^nが計算出来ます


n9_20130305225854.jpg
n10_20130306031405.jpg


複素数zに対して Re(z) はzの実部, Im(z) はzの虚部です。
(a+bi)^n の実部がx_nで,虚部がy_nであることがわかりましたkoinoburi10.gif
より具体的に値を求めるには,ニ項定理でも使って計算すれば良いかと思います。
ここで P_0=P_6=(1,0) の仮定に着目してみます。


n11_20130306031405.jpg

式のほうを先にいじってみましょう。
a,b≠0 なので 3a^4-10a^2b^2+3b^4=0 です。
上式は4次式,一方で 式は6次式なので,解くのが一見大変そうですが
案外すんなり解けますよ~kecya.gif


n33.jpg
n32.jpg
n34.jpg


あとはP_0,P_1,…,P_5は全て異なるという仮定に反するものを除外して終了です~kinoko02(1).gif
新課程で複素数平面が復活しましたが,その単元に出てくるド・モアブルの定理を使うと
考察が楽ですよ~


n13.jpg
n14.jpg



 解法3:ケーリー・ハミルトンの定理と整式の除法を利用してみる


行列のn乗を求めるベタな方法としては,整式の除法を利用したものもあります
今回の問題の1次変換に対応する行列をAとおきます。A^nを計算したいわけですね。

さて,解法2と同様にして始めに a≠0, b≠0 を確認してあるものとします。
ケーリー・ハミルトンの定理から A^2-2aA+(a^2+b^2)E=O が得られます。
ここで,整式 x^n を x^2-2ax+(a^2+b^2) で割った時の商を Q_n(x),
余りを (R_n)x+r_n とおいてみます。
また,2次方程式x^2-2ax+(a^2+b^2)=0 の2解をα,βとおきます。
x^n=Q_n(x){x^2-2ax+(a^2+b^2)}+(R_n)x+r_n 
   =Q_n(x)(x-α)(x-β)+(R_n)x+r_n
と書けますね。この式から例えば,
α^n=(R_n)α+r_n や β^n=(R_n)β+r_n
を得ることができます。この2式から R_n と r_n を求めることができますねdensya.gif

あるいは具体的に α=a+bi, β=a-bi とおけるので
(a+bi)^n=(R_n)(a+bi)+r_n の左辺と右辺の実部,虚部を比べても良いです。



n18.jpg

n19.jpg


ここで, x^n=Q_n(x){x^2-2ax+(a^2+b^2)}+(R_n)x+r_n に
x=A を代入するということをやってみます~carrot02.gif


ただ,右辺には行列の多項式の積が含まれています。
行列X,Yの積については一般に XY=YX が成り立つとは限らないので
積を含む計算には慎重にならなければいけません。

例えば,(X-Y)^2=X^2-2XY+Y^2 はXとYの積が可換の場合には正しいですが
可換でない場合は等しくならない場合があります。
(正しく計算すると (X-Y)^2=X^2-XY-YX+Y^2 になりますよ~)

今の代入作業には,登場する行列がAとEの定数倍ばかりなので積は可換です。
この積の可換性の前提があってこその代入作業であることをしっかり認識しておきましょー

よって A^n=Q_n(A){A^2-2aA+(a^2+b^2)E}+(R_n)A+(r_n)E 
が成り立ちます~ 
A^2-2aA+(a^2+b^2)E=O だったので,
更に A^n=(R_n)A+(r_n)E と変形ができますbeen.gif
これでn乗が求められましたねー

n20.jpg



 解法4:行列の多項式の累乗の計算に二項定理を使ってみる

B=A-aE とおくと, A^n=(aE+B)^n と書けますね。
右辺を二項定理を使って展開したいと思うのですが
解法3のところで述べたように,行列の積を含む計算は慎重にやらなければいけません。
aEとBの積は可換なので,いつもどおりに展開しても大丈夫です。

下の解答に出てくる行列 I は原点中心・回転角π/2の回転行列です。
I は虚数単位iと似たような性質を持っています15927445.gif
つまり I^2=-E が成り立ちます~
複素数 z=a+bi の行列版が Z=aE+bI になるわけですね。
(aE+bI)^n というのは,(a+bi)^n を考えていることに対応します

ちなみに,複素平面上で点zを原点中心に角度θだけ回転させた点に対応する複素数は
(cosθ+i sinθ)z,になるのですが, cosθ+i sinθ を掛け合わせるという作業は,
行列の話に直すと, cosθ+i sinθ に対応する行列 (cosθ)A+(sinθ)I 
を掛け合わせるという作業に対応しています。
この (cosθ)A+(sinθ)I という行列はお馴染みの回転角θの回転行列です~14.gif



n15.jpg

今までの解法とはまた違った形で一般項が出て来ましたね~
でも P_0=P_6 の仮定からaとbの値の候補を出すことに関しては同じです~12.gif


n16.jpg

 と  は解法2で出てきたものと同じですね。
今の解法では,ここに至るまでa,bが0かどうかで場合分けを迫られる
場面が無かったので,ここの時点で議論しても良いかと思います。

残りの部分は解法2と同様にやれば良いです~

n17.jpg







1次変換の問題として考える解法を幾つか挙げてきました。
他にもまだやり方はあろうかと思いますが,
長くなってきたので今回はここら辺までにしておいて,
次回はこの問題を連立漸化式の問題とみなして解いていきたいと思います~15927446.gif





      
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ジャンル:学校・教育

タグ:東大 大学入試 数学 2013 1次変換 回転行列 連立漸化式 固有値 対角化

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